About Xavier Dolan' Flims

彼からおすすめだったXavier Dolanの作品、2本を観た。

最初観たのは「胸騒ぎの恋人」だった。その後観たのは、「マイ・マザー」。

観る順番は間違ってたかもしれません。笑


「胸騒ぎの恋人」は少しブラックユーモアな感じで、

色の使いはちょっとフランス映画っぽく、Dolanのセンスが伝わってくる。

なにより、BGMの使い方とスローシーンの撮り方がとてもウォン・カーウァイっぽい。

Dolanの映画の色味とQuebec特有のフランス語の発音がなければ、

本当にウォン・カーウァイの映画を観てると勘違いする。


「胸騒ぎの恋人」より、個人的には彼の初作品となる「マイ・マザー」のほうが好き。

誰でも経験したこと、思ったことあるでしょう。

お母さんをたまには殺したいときもあるくらい恨んだこと、

そしてそれでも愛してるってこと。

彼とお母さんの喧嘩のシーンは最初から最後まで映画の中にうまく入っていて、

ここの部分はすごく好き。

台詞もストレートで、リアル。

自分も同じ年頃に、お母さんとの喧嘩、何度もして、

何度もお母さんとお互いに傷つけるような言葉を吐いたり、言い合いになった。

親子の感情って、そういうもんかな。

恨んで、愛して、恨んで、愛して。

離れて、近くなって、また離れて。


映画の終盤もとてもよかった。

87分頃のお母さんが校長先生への爆発のシーンも非常によかった。

どんな、一緒にいてもうしんどいと思ったとしても、

結局、手放さないし、守りたいもの。

親子の関係と距離って、

ハリネズミ同士なよう。

近すぎると、お互いのハリにさされて、痛む、傷つく。

離れすぎると、お互いのぬくもりを恋しくなる。


ちょうど、自分のお母さんと微妙な関係になったタイミングでこの作品を観たから、

心の中で、いろんな感情が溢れてた。

いい作品でした。ありがとう。


20歳の若さで、この作品を作り上げて、彼はやはり噂とおりの天才です。

そして、彼のセンスもいい。とくにBGMと色。笑


たが、

2作品しか観てなかったけれど、

テーマはもうちょっと広げてほしいとも思ってる。


これからも期待。


P.S ちょっと追記

「胸騒ぎの恋人」ではイケメンと思えなかったけれど、

なぜか「マイ・マザー」の中で半端ないイケメンやった。

たぶん、演技の仕方が違うからかも。

「マイ・マザー」の中ではかなりオープンで感情を放つような演技でした。

同性愛の部分はあえて中心に置かずに、観ても重くない程度の描写だった。

むしろ、純粋で美しかった。ベッドシーンの表現と撮り方はちょっと芸術っぽい。笑

エロさ、ゼロ!笑

まぁ、映画の中の設定はまだ16歳の少年ですから、エロさは確かにいらない、

余計になる。

同性のセックスシーンってこんな面白く撮れるんだね。


「胸騒ぎの恋人」はまた真逆で、片思いと妄想のラブストーリーだから、

感情を控えめな演技だった。しかも、エロい!笑


彼はただの監督ではなく、俳優でもあったのね。

インタビューによると、自分が書いた脚本を他人に渡したら、

自分が主役ならない可能性があるから、

なら自分で監督なって作るという考えだったそうです。


「マイ・マザー」の脚本は彼の16歳ころに書き始めて、17歳までに完成したそうです。

初作品にしては、経験の少なさからの不足はあまりないと思うほど上出来。

これからどういう作品を作るのかな。楽しみです。


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